長岡造形大学情報リテラシー論

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検索エンジンの変遷と進化

情報リテラシー論第3回

 

検索エンジンにはいくつか種類があるが、日本でのシェア1位はYahoo!。

 

他の検索エンジンとの違いはカテゴリ検索だ。

そのカテゴリ検索も、7つくらいある選択肢から当てはまるものを選んでいくものであったが、

現在はそのカテゴリ検索のサービスは終了。

7つの選択肢から選んで目的の情報を得るのには手間がかかり、

探せるサイトの数にも限界があるからだ。

 

しかしカテゴリにサイトを登録させることの利点もあったようだ。

あるサイトの運営者がYahoo!にお金を払いカテゴリ登録してもらうと、検索結果の上の方に優先的にそのサイトが表示される仕組みをつくっていたのだ。Yahoo!はそのお金のおかげで、無料で検索エンジンのサービスを提供できたわけだ。

 

そのサービスがなくなった今、Yahoo!がどのようにお金を得ているかというと、検索結果に今度は、提携したNAVERまとめや広告を挟み込んでいる。実は Yahoo!Googleは検索業務提携を結んでおり、検索結果は全く同じなのだが、Googleの検索結果に比べ、Yahoo!は関連サービスが多く入っていて見辛いのである。

しかし日本では、Yahoo!利用者が1番多いのだ。その理由として、日本人は幕の内弁当が好きだからなんて言う人も居るらしい。Yahoo!のトップ画面には「ホームページに設定する」というボタンもあり、特にPCにあまり詳しくない人々の間で「いろんな情報が載っていて良い」とポータルサイトとして流行ったのだ。

そんな大量の情報に接している日本人だからこそ、情報リテラシー論を学ぶ必要があるとよこたんが言っていた。カテゴリ検索特化型から始まったがそのサービスを終了してしまったYahoo!の辿った歴史は、ここhttp://archive.org/web/ でみることができる。 

日本では支持されているYahoo!だが、世界的に見ると、Googleがシェア75%以上を占めている。(GoogleiPhoneのブラウザの初期設定の検索エンジンに設定してもらいシェアを拡大するために、年に1兆円払っているそうだ。それでも儲かるのだからすごい。大企業は規模が違う。)

日本は、Googleより Yahoo!ユーザーが多かったり、Facebookより Twitterが流行ったり、Androidより iPhoneが売れたり、ガラケーが発達したり、そういった傾向をガラケー文化というらしい。

日本の検索エンジンシェア2位のGoogleは、キーワード検索でページを見つける。

 

Googleも無料でサービスを提供するために、広告を検索結果に掲載している。驚くことに、Googleの売り上げの96%は広告から得ているのだ。

 

広告の掲載位置は「広告ランク」というもので決まる。広告を一回クリックしたときの単価と何回クリックされたかを掛け合わせた値で、Googleがより高い収入を得られる順番に上から並ぶのだ。

他にもGoogleのキーワード検索の際の検索順位にも、ある決め方がある。

  • 検索したキーワードが含まれているか→[ページ名やページ内にキーワードがあるかということ。]
  • キーワード検索したユーザーにマッチしているか→[情報の多さや濃さが程よいかということだ。例えば『プリン』を検索したとき、『プリン』の3文字がひたすら繰り返し書いてあるだけのページが出てきたら、いくらキーワードがたくさん含まれている。]
  • サイトを訪問したユーザーが満足するか→[辿り着きやすさや滞在時間から、満足度を測るということ。]

この3点だ。これらを踏まえた、検索エンジン最適化、すなわちSEO対策と呼ばれるものは、企業では重要視されているようだ。

 

検索エンジンの発達や様々な電子機器の誕生で、人々の脳が記憶する方法が変わってきているそうだ。便利な道具を使えば知りたいことがすぐにわかるため、その物事自体を覚えるのではなく、記録媒体を覚えるようになるというのだ。つまり、記憶力がいいことより、情報リテラシーが高いことの方が、重要になってきているということだ。

 

以上。